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アダルトチルドレンとは

アダルトチルドレンとは、医学的な病名ではありません。

機能不全家族のなかで育ったために子ども時代を子どもらしく生きることができず、

傷ついたインナーチャイルドを持ったまま大人になった人、ということができます。

 

機能不全家族とは、一言でいうとお父さんとお母さんが親としての機能を

充分に果たせない家族です。

 

アルコール・ギャンブル依存など、何かに病的に依存していたり、

暴力や性的・身体的虐待、ネグレクトなどのほかにも

 

精神的に弱くて子どもに愚痴や泣き言を言う。

夫婦仲が悪くてケンカが絶えず、家の雰囲気がぴりぴりしていた。

暴言を吐く、存在を否定するようなことを言う。

過保護・過干渉でコントロールする。

怒りっぽかったりヒステリーで、子どもが親の機嫌をとっていた。

他の子供とよく比較する。

両親が仕事などで忙しく家にいないことが多かったり、一緒にいても子どもに無関心だった。

・・なども機能不全家族ということができます。

 

このようなことは程度の差こそあれ、一般の家庭でも

珍しいことではありませんよね。

 

明確な基準はありませんが、現代の日本のような競争社会では、

大半の大人がアダルトチルドレン的な側面をもっているのではないでしょうか。

 

こういう親のもとでは、子どもが「無条件受け入れられ愛されている」

という安心感を持てないので、本来ののびのびした子どもの個性は

抑えつけられてしまいます。

 

幼い子どもは親の庇護がなければ生きていけないので、

どんな親のもとにあっても、そこから抜け出すことはできません。

苦しくて窮屈な環境であったとしても、

そこに順応して生きていくしかないのです。

 

それで、大変な親のもとにいる子供たちは、生き延びるために

自分の心を封印してしまい、何らかの役割を演じるようになります。

 

以前に書いたように、子どもの生まれつきの性格によって

同じ親に育てられても反応の仕方が異なります。

 

その反応の仕方によって、各自が家庭での役割を身につけて

生き延びていくのです。

 

役割としては

  • ヒーロー(Hero)
  • スケープ・ゴート(Scapegoat)
  • リトル・ナース(Little Nurse)
  • イネイブラー(Enabler)
  • プラケーター(Placater)
  • ピエロ(Clown)
  • ロスト・ワン(Lost One)
  • ロンリー(Lonely)
  • プリンス・プリンセス(Prince・Princess)

があります。

 

機能不全家族のなかで生き延びるために身につけたこれらの役割が、

大人になって社会にでても抜け切れず、生きづらさを抱えてしまいます。

 

アダルトチルドレンの思考の特徴

 

アダルトチルドレンは決して病気ではなく、あくまで概念や性質といったもの

なので、その特徴も明確な定義はできません。

反対に、誰もが大なり小なり、当てはまる面があるものではないでしょうか。

 

ここでは、あくまでも私の実感している範囲でのアダルトチルドレンの思考の特徴をご紹介します。

 

白黒思考

0または100、○か×、という 極端な思考にとらわれがち。

ほどほどに、バランスよく、といったことが苦手。

 

完ぺき主義

ほどほどに、ということができないので、新しいことになかなか手を出せない。

やりだすと自分を追い詰めてしまう。

 

自信がない

自信たっぷりに見えても、実は自分の事が信じられない。

がんばって結果を出していても、全然自信が持てず、過小評価してしまう。

そのため、 常に他人からの承認と賞賛を求めている。

自分の判断にも自信が持てないので、他人の意見を自分のものにする。

 

他人との距離感が分からない。

見捨てられ不安があり、過剰に人にしがみつく。

あるいは逆に人と距離を取ってしまう。

人間関係でも、べったり依存するか、放置するかの両極端になりやすい。

 

不安が強い

まだ分からない未来への根拠なき不安。

なんでもネガティブな方に予想してしまう。

 

どうにもならないことをずっと悩む

過去のことを引きずってくよくよしたり、やってしまった失敗をいつまでも後悔する。

 

孤独感、自己疎外感が強い。

周りに人がいても、孤独を感じてしまう。

仲間に入りたいのに入れない。

 

自分を責める

少しの失敗でも厳しすぎるほどに自分を責める。

ものごとがうまく行かないときや、相手の機嫌が悪いと自分のせい、と思ってしまう。

 

敵か味方で人を判断してしまう

この人は自分の味方か?敵か?という視点で人を見る。

今まで好きだった人でも、少し批判されたりすると相手を全否定する。

 

勝ち負け思考

競争にこだわって、対等な関係が築きにくい。

話し合いをするときも勝つか負けるかの2極論になりやすい。

 

物事を最初から最後までやりとげることが困難

根気よく続けることができずに、すぐに結果を求めてしまう傾向がある。

 

楽しむ事ができない、遊べない

遊んでいるときも常に他人の視線を気にしたり、自分のことを考えているため、

心から楽しめない。

 

自分のことを深刻に考え過ぎる

人からどう見られているかを気にしすぎる。

他の人にとっては大した問題じゃないのに、ちょっとした失敗で過度に落ち込んだりする。

 

「NO」が言えない、あるいは全てに「NO」を言う。

人からの依頼やお願いを断ると、嫌われるんじゃないか、離れていってしまうん

じゃないかという恐怖を持っているため、「イヤ」と言えない。

逆に、スケープゴートのタイプは、人の言いなりになると支配されると信じている

ため、すべてに「イヤ」と言ってしまう。

 

過剰に責任を持ったり、過剰に無責任になったりする

何もかも一人で責任を背負い込むか、反対に

無責任になってほったらかしにする。

 

無価値なものと分かっていてもこだわり続ける

他の行動が可能であると考えずに、一つのことに執着してしまう。

柔軟性がない。

 

自分の感情が分からない

いろんな感情を抑えこんで生きてきたため、 自分の気持ちが分からない。

無表情になってり、内面の気持と外に出る表情にギャップがある。

 

無気力、心身症に陥りやすい

対人関係に気を使ってエネルギーが枯渇してしまい、ストレスがたまりやすい。

 

傷つきやすく、閉じこもりがち

ちょっとしたことで傷ついてしまって、落ち込む。

 

 

これらは本来持って生まれた個性ではなく、大変な環境の中で生き延びる

ために身につけた個性なので、一見幸せそうに見える人でも、内面には

自分の感情を抑えつけているため、どこかでひずみが生じます。

 

そして、アダルトチルドレンの子どもがアダルトチルドレンになってしまう・・

というように、世代間で連鎖してしまいます。

 

どこかで気づいて、自分のアダルトチルドレン的な内面と向き合い、

変わっていこうとすることで、世代間連鎖を断ち切ることが重要です。

 

 

次回は、この役割を詳しく説明していきますね。

 

 

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