長い間夫婦の相談員をやっている私は、こちらでご主人・奥様の両方
のお話を聴く機会があります。
いつも感じるのは、お互い相当相手のことを大事に思ってるのに、
当の本人にはその気持ちが届いていないのです。
本人は「夫婦なんだから言わなくても分かってるはず」と思っていても、
直接表現しないので、実際は驚くほど伝わってないのですね。
東洋の男性は特に、軽々しく愛情を表現するのは男らしくない、
と考える人が多いです。
心のなかでは奥さんに深い愛情をもっていても、
なかなかうまく表現できないのですね。
それで、奥さんがさびしい思いをすることも少なくありません。
毎日同じ屋根の下で暮らす夫婦のあいだでも、実はお互いの
本当の気持ちを知らないことがとっても多いのです。
それで、外に現われる言葉や行動で相手の心を推し量ってしまいがち
ですが、それは本当の気持ちと一致していないことも意外と多いのです。
人間はフシギなもので、怒りや嫌な気分など、
ネガティブな感情は言葉にしなくてもすぐ伝わります。
伝えようとしなくても、相手は敏感に感じ取ります。
しかし、優しさや感謝、好きだという気持ちは、
なかなか伝わりにくいのですね。
「言わなくても分かってくれてる」と思っていても、
実はまったく伝わってなかった、ということが多々あるのです。
ですから、ポジティブな思いこそ、
言葉と態度できちんと表現すべきなのです。
「愛は表現して初めて相手に伝わる」
そう思って、積極的に愛を外に出してはいかがですか？
体に触れたり、とびきりの笑顔を見せたり、
「愛してる」「ありがとう」を伝えてあげてください。
夫婦円満のためには、毎日のちょっとした努力が必要です。
愛は「愛そう」とする努力するなかで湧き起こる感情です。
気恥ずかしい、照れくさい、と言わないで、
ちょっと大げさなくらい、愛を表現してみましょう。
