親との間で感じていたことに気づく
「夫婦問題の背後には必ず親子問題がある」ということは、今まで何度もお伝えしてきましたよね。
旦那さまとケンカが絶えないとか、いつも我慢してしまう、深い会話ができない、というものから、浮気・不倫、モラハラ、別居、離婚の危機にいたるまで、あらゆる夫婦の問題の奥には、夫婦それぞれが自分の両親との間に未完了な感情があります。
なので、カウンセリングで夫婦の関係を修復していく過程では、必ずといっていいほど親子の関係にフォーカスを当てざるを得ません。
すっかり忘れていたような幼い頃のエピソードを探りながら、親との間で癒されていない心の傷やフタをしてきた感情を、無意識の領域から外に出していきます。
あの時、私は本当は怖かったんだなあ・・
あの頃、ずっとこうしてもらいたかったんだなあ・・
このことは本当に申し訳なかったなあ・・
そうして自分の気持ちに気づいたら、必要によってはそれを直接ご両親に伝えていく、という作業をすることがあります。
親が受け入れてくれなくても大丈夫!
例えば、ずっとお母さんに言えなかった気持ちを打ち明けたり、ずっと心に引っかかっていたことを謝ったり、感謝を伝えたり・・
その時に、親もこちらの気持ちを受け止めてくれて、本当に劇的な和解につながる場合もありますが、反対に、「やっぱり私の気持ちは受け入れてもらえない」「昔と何にも変わってないな」と失望してしまうこともあります。
自分の気持ちを受け入れてもらったり、謝ってくれたり、と自分が期待した結果になれば、「勇気出して伝えてよかった」と思えるのですが、拒絶されたり言い訳されたり切り捨てられたりすると、よけいに傷ついて「言わなければよかった・・」と思うかも知れません。
でも、親が受け入れてくれないと、あなたの人生は変わらないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
親も傷ついたインナーチャイルドを抱えている
自分に向き合う前のあなた、幼い頃のあなたは、「親は完全無欠だ」とどこかで思っていませんでしたか?
完全無欠の存在から愛されなかった自分は、誰からも愛されないだろう。
完全無欠の存在から大事にされなかった自分には、価値がない。
完全無欠の存在から否定されていた自分は、悪い。
・・そんな風に思っていないでしょうか?
あるいは、親にひどいことをされたあなたは犠牲者の立場で、「親が謝ってくれないと自分は変われない」「親が変わってくれない限りは自分の人生はよくならない」と思っていませんか?
しかし、親に幼かったころの自分の気持ちをきちんと伝えたのに、親が受け入れてくれなかった・・この事実を通して、あなたは「ああ、親に期待してもダメなんだ」ということを知ります。
昔の幼いあなたが思っていたように、親は完全無欠の神のような存在ではなく、親自身も傷ついたインナーチャイルドを持っていたし、あなた以上に無知で未熟だったのです。
だから、
子どもの気持ちを聴いてあげられないどころか、自分の愚痴を子どもに垂れ流していた。
子どもを充分に愛してあげることができなかった。
子どもの気持ちを分かろうとしないで、不安でいっぱいになって過干渉・過保護になってしまっていた。
自分を大切にすることをしないで、いつも我慢と犠牲の人生を送ってきた。
・・ということです。
そして、残念ながら親は今も、そういうことに気づいていないのです。
親が変わらなくてもあなたは変われる!
でも、今のあなたはもう、親がいないと何もできなかった昔の小さなあなたではなく、親よりも成熟した大人です。
あなたが愛されなかったのは、あなたに価値がなかったのではなく、親が未熟だったからです。
あなたが罪悪感や劣等感を持ってしまったのは、親が未熟だったからです。
もう、親に期待するのはやめましょう。
親が変わってくれるのを待ち望むよりも、あなたが親から独立しましょう。
親にどんなことをされたかに関わらず、あなたは自分の手で自分を幸せにすることができます。
親があなたをどう扱ったとしても、あなたの価値をどう考えているかに関わらず、あなたは自分の価値を自分で決めることができます。
あなたが親とのかかわりあいの中で、無意識に自分が決めてしまったこと、例えば 「私は愛されない」「私には価値がない」「私は悪い」「私は幸せになってはいけない」「私は素直な気持ちを言ってはいけない」
・・ こういうことをあなたが新しく書き換えていくことで、旦那さんとの関係も改善することができるのです。
人生は、あなたが決断した瞬間から新しく創ることができます。
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