夫婦の問題が起こっている場合・・
パートナーが浮気している。
離婚の危機に瀕している。
ケンカが絶えない。
・・これは
どちらか一方に責任があるのではなく、
本当は二人の問題なわけですから、
お互いがそれぞれ心の傷を癒したり
自分の信念と向きあったりして
問題解決に向かっていくと一番よいのですが、
一方がもう別れる方向に気持ちが行っている場合は
そういう努力をしようとはしません。
だから
修復を望む側が単独で取り組む形になるので、
どうしても「自分の感情・思考・行動を変える」
というアプローチになりますよね。
現代ではほとんどの自己啓発や引き寄せ、成功哲学・・
などでは「自分の心(無意識)が現実を創る」
という立場で考えます。
実際、夫か妻の一方が
自分自身と向き合って変わった結果、
大部分は夫婦関係が改善されます。
でも、なかには
どれだけ正しい努力をしても、
現実が変わらないことがまれにあるのです。
あるいは、
「本人が望んでいたのとは全く違った形」で
解決になることも・・
例えば、
妻がインナーチャイルドの傷を癒し、
男女の違いも学んで、修復のための正しい
アプローチを続けたにも関わらず、
夫の愛情が戻ってこない。
妻への攻撃をやめない。
ギャンブルや女遊び、アルコールなどをずっとやめない。
・・こういうことが、ありえるのです。
この場合、この問題は
夫自身が取り組まない限りどうにもならない場合や、
先祖から受け継いだ課題があまりにも大きい場合、
他にもいろんな原因が複雑に絡まって、
「妻の影響力の範囲を超えている」と見るべきです。
これは、「自分の心(無意識)が現実を創る」
という考えとは相容れないものです。
自分原因100%とする考えは
とても有効なのですが、あまりに
この考えにオールインしてしまうと、
「世界のすべてを自分がコントロールできる」
という錯覚に陥ることがあります。
反対に、
自分をとりまく現実や相手の行動が
自分の願いどおりにならないとき、すべてを
「私のせいだ」「私が変わらないからだ」と考えて
自分を追い込んでしまうことにもつながります。
問題には3つのタイプがあります。
1.自分の感情、思考、行動を変えることで
解決できる、自分が影響を及ぼすことができる問題。
2.自分の力ではどうすることもできない、
自分の影響力の範囲外になる問題。
3.そもそも本当は問題ではないのに、
自分が「問題だ」と思っていること。
1のタイプの問題には、
自分の感情、思考、行動を見つめ直して
変えていくことで解決できますし、
3のタイプだと、
未来への不安や、思い込み・信念から勝手に
「問題」と思っているだけなので、自分の心を見つめ直すと
「あ、なーんだ。全然問題なんてないんだ」ということになります。
ところが、2のタイプの問題は、
いくら自分に向き合って自分が変わったとしても
解決できないのです。
その場合は、自分を責めることなく、
そのまま受け止め、その中で自分がどう
対処していくかを選択するしかありません。
現代のように豊かで便利ではない時代、
人間は自分の力をはるかに超える存在、例えば
大いなる智慧、サムシンググレート、
神と呼ばれる存在をいつも意識して生きてきました。
今は、行きたいと思えば自由に行くことができ、
食べたいと思えば冬でもイチゴを食べられ、
知りたい情報はネットで検索すればすぐ出てくる時代。
そういう時代に生きていると、あたかも
「自分が何でもコントロールできる」
という感覚に陥ることがあります。
でも、
どんなに気をつけても病気になるときはなります。
どんなにまじめに生きていても人から憎まれることもあります。
どんなにがんばっても結果が出ないこともあります。
そういうときには謙虚に受け入れ、
そのなかで最善の選択をしていく、
という心の姿勢が必要になります。
大切なことは、
◎与えられた状況のなかで、いかに最善を尽くすか。
自分にできることをやりきるか。
◎こうなったのは「○○のせいだ」と
相手を責めて恨んだり、逆に
「私のせいだ」と自分を責めることなく、
その問題にプラスの意味づけができるか。
◎その問題から何を学べて、
いかに自分が成長できるか。
・・ではないでしょうか・・。
そういう風に「人事尽くして天命を待つ」とき、
自分の力をはるかに超える宇宙や
天の力が働いて、思ってもみない
新しい世界が開けてくることもあるのです。
または
その問題自体は解決しなかったけれど、
全く別の、そしてさらにすばらしい未来が訪れる・・
これは、偉大な功績を残す人々のお話に出てくることですよね。
考え方や問題解決の仕方は、いつも一つではなく、
複数あります。
「これでなければいけない」と、
一つの考え方に偏りすぎることなく、
柔軟に取り組んで生きたいですね。
自分が現実を創っている、というアプローチで
主体意識を持って問題解決に取り組む一方、
大いなる宇宙の智慧への畏敬の念をもちながら
謙虚に受け止める視点も大切にしたいですね。
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