外の世界は、オトコにとっては戦場。

例えば職場でいやな上司に頭を下げて、

取引先や顧客から怒鳴られたり、

同僚とも営業成績や誰が先に出世するかの競争があったり・・

あらゆる人間関係のなかで、常にストレスを抱えて戦っています。

 

地位があればあるほど、抱えている部下が多ければ多いほど、

気も使うでしょうし、抱えるストレスも大きくなるでしょう。

 

人間関係でできたストレスは、根本的には

人間関係によってしか解きほぐされないのかも知れません。

 

仕事帰りに仲間と一杯やりながらストレス発散したり

家に帰って奥さんにぶちまけて愚痴を聞いてもらったりすることで

一杯になっていた心のコップがちょっと軽くなり、癒されて

また外に出ていけるんですよね。

 

大人ってそうやって心のバランスをとりながら、現代社会を生きているのかも知れません。

 

ところが、同僚や友人、ましては奥さんの前でも

鎧を脱ぎ捨ててリラックスできない人がいます。

 

もともと男性は、競争心理がある上にプライドが強いので、

女性よりずっと弱みを人にさらけ出すのが苦手ですが、

「誰にも」さらけ出せないとなると、かなり生きづらくなります。

 

家庭の中でも「かっこいい夫、素敵なパパ」を演じていなければいけないとしたら・・?

気の置けない友人の前でも、鎧を脱いで裸の自分をさらけ出せないとしたら・・?

 

優秀でないといけない、

人を喜ばせないといけない、

強くないといけない、

という思い込みがあると、家族の前でも弱みを見せられず、常に気をはりつめています。

 

たぶん、原家族のなかで、親にまるごと受け止めてもらえなかったのでしょう。

 

いい子であるとか、出来が良いという

何らかの条件を満たさなければ愛されない・・という怖れが作られていたのでしょうね。

 

お母さんに無条件に存在を認められ、愛されているという安心感を持てないと、

誰に対しても心を開いて自分を開示することができません。

 

人間にはの部分もあればの部分もあって当然です。

立派で前向きで神々しい部分もあれば、

だらしなく、邪(よこしま)で、汚い部分も併せ持っているものです。

 

なのに、プライベートな人の前でも光の部分だけを

見せて闇の部分をさらけ出せなければ・・

何らかの形で「ひずみ」のようなものが出てくるのではないでしょうか?

 

嗜癖(アディクション)や依存症も、こういうところから

くる「ひずみ」の一つの形ではないか、と思います。

 

なにか、それをやっているときだけ自分が解き放たれたり、

心の穴を満たしてくれるような、モノや行為や関係・・・

 

スターやタレント、スポーツ選手、大学教授や政治家など社会で活躍している人が、

実は人に言えないような秘密を持っている・・ということがよくあります。

 

依存症の一つに、浮気依存、セックス依存、恋愛依存があります。

妻を愛していて、子どもも大切にしていて、

何の問題もないのに浮気だけはやめられないのだとしたら、

これは依存症という、れっきとした心の病気なのです。

 

妻にしてみると、私のどこがいけなかったんだろう・・

夫は私のことは愛していないのか・・

と思ってしまうのですが、

当人は浮気相手を愛しているというよりは、

アルコールやドラッグ、ギャンブルなどと同じ、依存の対象なのです。

 

浮気相手と恋愛行為にふけっているときだけ、

心の空虚感を感じないで済む、心の重圧から解放されたり、鎧を脱げる・・

といった感覚があると、やめられなくなるのでしょう・・

 

依存症としての浮気をやめさせるには、いくら

「悪いことをしているんだ」と責めても、

「やめろ」と迫っても、難しいものがあります。

 

いけないことは分かっているけれど、

それがないと苦しくてたまらないからやっているのです。

いくら意志の力で「もうしない」と誓わせたとしても、長くは続きません。

もっと根本的な治療が必要です。

 

もちろん、心の病気として精神科など専門期間の治療を受けるように促すのも大切ですが、

家族がその当事者を加害者ではなく「助けを必要としている人」として

見れるようになることも、とても大切なことです。

 

弱くて恥ずかしい自分をさらけ出してもなお、妻が去っていかず愛し続けてくれた・・

こういう受け止められ体験をすることで、浮気をやめられたという男性もいました。

 

妻が「裏切られた」「見捨てられた」という被害者としての苦しみから一歩踏み出して、

なぜ何かに依存しないでは生きられないのか・・

家族の前でもありのままの自分をさらけ出せないのはどれほど苦しいだろうか・・

そういう夫の生きづらさにフォーカスすることができれば、

離婚ではない、別の選択枝が見えてくるのではないか、と思います。

 

 

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