夫への嫌悪感が止まらないとき

新婚、熟婚に関わらず、夫が嫌いと感じたり、夫に対する嫌悪感を持っている妻はとても多いです。

夫が嫌いになってしまう原因はさまざまありますが、浮気や暴力、働かないなどの明確な原因の他にも、「家事や育児を全然手伝ってくれないから」という不満からくるもの、または「全然話を聴いてくれない」「自分は尽くしているのに夫は自分に関心がないように感じる」という孤独感からきているものなどもあります。

今日はそのうち、夫の人格に問題があると感じる場合、人間性がどうしても受け入れられない場合についてお話します。

浮気や暴力があるわけじゃないし、真面目に仕事はしてくれているけれど、旦那さまの人間性や人格面で嫌悪感を持ってしまう。

「人間としてどうなの？」と思うようなイヤな面が見えたり、人として尊敬できない。結婚前は分からなかったけど、一緒に生活してみると「こんな人だったのか・・」と失望し、結婚したことに後悔さえしてしまう。

例えば、

何度か指摘してみたけど一向に改善しないので、どんどん嫌悪感は増すばかり・・でも、子どものことや経済のことがあるため離婚には踏み切れない・・

夫の短所をできるだけ気にしないようにして普通に接しようとするのですが、自分の気持ちを我慢させるのにも限界があるし、だんだん一緒の空間にいるのも苦しくなったり、夫がいるだけで笑顔でいれなくなり、避けたり無視したりするようになってしまいます。

そのうち、夫もこちらの嫌悪感に気づいて攻撃的になって、ますます関係は悪化するばかり・・どうしたらいいのでしょうか？

家事や育児を手伝ってくれないとか、話を聴いてくれない、などの場合は、問題の原因は「二人の関係性」になるので、上手なコミュニケーションの取り方を身に付けて、自分の希望を伝え、旦那さまとうまく折り合えれば解決する可能性が高いでしょう。

しかし、関係性の問題ではなく、相手の人格的な問題（と思えること）は、そう簡単に解決できるものではありませんよね。

こういう時は、「すべての現象には必ず原因がある」ということを思い浮かべてください。

現在の旦那さまの行動や態度は、今まで生きてきた結果なのです。

・周りの人の意見を聞かず、自分の意見を押し付けるのは、幼い頃、自分の意見を気持ちよく受け入れてもらった体験をしてこなかったため、強く主張しないと分かってもらえないと思い込んでいるのかも知れません。

・上の人にはへつらい、目下の人にはぞんざいな態度を取るのは、それだけ自分の価値を認められず、自信がないからかも知れません。

・自慢ばかりし、周りの人をけなしたり悪口を言ってしまうのは、そうすることでしか自分を肯定できないのかも知れません。幼い頃褒められることよりも叱られたり否定されることの方がはるかに多かったのかも知れません。

・こちらが何かを言うと逆切れしてしまうのは、心に安心感がなく、相手の不満や意見をフラットに受け止められず「責められている」と感じるので防衛的になってしまうのかも知れません。また、それだけ自分のことを心の中で普段責めているのかも知れません。

今の旦那さまの態度や言動の裏にはさまざまな事情、傷ついた体験やトラウマがある・・ということが分かると、どうでしょうか？

彼は彼で何とかしたいと思っているかも知れない、でもどうにもできないでいるんだな・・と思えば、「一生懸命生きているんだな・・」という思いがわいてくると思います。

旦那さまの人格的な問題ゆえに嫌悪感を感じていた奥様が、インナーチャイルドの特性や心のしくみを学んで、相手のやむを得ない事情に思いが馳せられるようになると、嫌悪感が消えていくことが多々あります。

嫌悪感が消えて、旦那さまのそういう心の傷も含めていったん受け入れてあげるようになると、相手の心からも妻に対する警戒心や攻撃性が消えていきます。

彼を受け入れるということは彼の人格的な問題を肯定しろ、ということではなりません。

ただそれを「いけないこと」とジャッジしたり「何としても変えよう」とすることなく「やむを得ないこと」として一旦受け入れよう、ということなのです。

受け入れた上で、自分と直接関係ないことはスルーしてあげ、自分や子どもにも影響が及ぶことについては、人格ではない行動だけを変えてもらうようにお願いするといいのです。

人間は、誰か一人でも「自分の長所・短所もひっくるめてありのままを受け入れてくれる」人の存在があれば、その人ゆえに変わることができます。

そういう存在が妻であれば、本当に幸せですよね。

妻がそういう存在であってくれたなら、旦那さまは妻のためには何でもやってあげたいという本来の男性の持つ騎士道精神が呼び覚まされるはずです。

応援クリックありがとうございます！