お子さんがいるご夫婦の場合、 子どもへの接し方や子育て観の違いで意見がぶつかることが多いですよね。さらにはそこから夫婦仲が険悪になることもあります。  

最近のご相談で特に多いのが、「自分は子どもの成長に合わせてのびのび育てたいのに、夫は厳しく育てようとする」というケースです。

 

食事や歯磨きの仕方から言葉遣いなど、生活習慣のしつけから、勉強や塾通いに関することまで、子育てに協力的なのはいいのですが、あまりに口うるさかったりまだ小さい子どもに厳しすぎるお父さん・・

子どもがお父さんに叱られて泣いたり、顔色を窺っておどおどしているのを見ると、母親としてはかわいそうで「何もそこまでしなくても」と思いますよね。  

どうして子どもに厳しくなるのか?

子どもに自分を投影してしまうから

「夫が子どもに厳しすぎる」という悩みを抱える女性のお話を聞くと、夫が下の子よりは上の子、そして女の子よりは男のお子さんに対して厳しいというケースが多いです。

父親が特に長男に対して厳しいのは、何も現代に限ったことではなく、昔からよくあったことです。

男性にとって、長男は「自分の分身」のようなものです。 だから、長男はどんなに幼くても、自分を投影してしまい、子どもとして自分を分離することが難しかったりします。  

特に、親にあまり認めてもらえず劣等感を持っていたり自己肯定感が低い男性の場合は、長男を見ると昔の自分を見ているようで、自分にダメ出しするのと同じように息子にダメ出しをしたくなるのですね。

子どものいいところよりも短所や欠点ばかりを探しては「そこを治してやらなきゃ」と口うるさく注意してしまうのです。

妻が見るに見かねて、「もう少し優しくしてあげてほしい」「もう少しのびのび育てる方がいいと思う」と話し合っても聞き入れてくれません。

なぜなら、無意識ですが「この子が大きくなって自分みたいになったらどうしよう」という恐れや焦り、不安でいっぱいになっているからなのです。  

自分も親に厳しく育てられたから

夫も幼い頃、親に厳しく育てられ、反発することは許されなかった場合です。

自分も親に歯向かったことなく、親の言うことをちゃんと聞いてきた。 だから子どももそうすべきだと思っています。

人間は自分で意識して向き合わない限り、自分が親にされたように子にしてしまうのです。 「自分は親に厳しくされて本当に窮屈だったなあ。だから子どもにはそうしたくないなあ」と普段から気づいていればいいのですが、自覚していない場合は、親と同じことを自分もやってしまうのですね。

子どもがかわいそう・・と思うとき

何度夫に言っても聞き入れてくれず、子どもに口うるさくしたりキツイ言い方をするのを見ているのはママとしては心痛いですよね。

もういっそ、子どものためには離婚したほうがいいだろうか・・という思いさえ湧いてくるかも知れません。

もちろん、酷い体罰や虐待めいたしつけ、暴言などの極端な場合はそういった決断も必要かも知れません。  

でも、そこまでではなく、旦那さんが子どもへの愛情はあるという前提で、次の2つを考えていただきたいと思います。

1.父親と母親の役割の違い

子どもが健全な大人に成長するためには、父性の愛と母性の愛が必要です。

母性の愛は一言で言うと「包み込む」愛です。

無条件子どものすべてを受け入れ、認めるというものです。 子どもが間違ったことをしても許し、条件なく、ありのままを愛してあげる無償の愛です。

母性の愛情をしっかり受けた子どもは心に安心感が育ち、自己肯定感が高く、折れないしなやかな心を持つ大人に育ちます。

 

それに対して、 父性の愛は一言で言うと「切り分ける」愛です。 

子どもにルールや善悪を教え、社会の一員としての責任や忍耐心を持つ大人として育てる愛情です。

「ダメなものはダメ」と時には厳しく突き放したり断固拒否することもあるので厳しく感じますが、そうすることで、ストレスへの耐性やチャレンジ精神、向上心が育ちます。

 

母性の愛と父性の愛、どちらも子どもには必要です。 だから、子どもへの接し方も父親と母親で違っていても大丈夫ですし、子どもにとってお父さんは「ちょっと怖い存在」であってもいいのです。  

2.父親と母親の影響力の違い

家系学の先生が言うには、子どもへの影響力は母親が85%であるのに対し、父親は15%だそうです。

家庭で子どもと接する時間の長さからしても、父親より母親の方が通常はずっと長いでしょう。

なので、お父さんが少々厳しかったとしても、お母さんがその分しっかりと子どもの気持ちを聴いてフォローしてあげれば大丈夫なのです。  

 

この2つを念頭においたうえで、子どもに厳しすぎる夫にどう対処するべきかを考えていきましょう。

子どもに厳しすぎる夫への対応のしかた

批判や非難、否定は逆効果

前述したように、子どもについ厳しくしてしまうのは、根底に「自分はダメだ」という劣等感や自己肯定感の低さがあるのです。

こういう旦那さんには、批判したり否定することは火に油を注ぐことになり逆効果です。

「自分がダメだ」という思い込みがより強化され、不安が強くなり、その分だけ子どもにもっと厳しく接するようになる恐れがあります。

夫に安心感を与えること

それよりも、妻であるあなたが旦那さんに対して褒めたり認めるような言葉をたくさん与えてあげることで、旦那さんが「妻に受け入れてもらっている」ことを感じられると、少しづつ心に安心感が芽生えていきます。

旦那さんが自分自身を受容できるようになって「自分は大丈夫」という感覚が心に作られると、子どもに対しても「大丈夫だ」と思え、肯定的に見ることができるようになります。

この過程で旦那さんが子どもについ不安からキツく当たってしまったときも、頭ごなしに「どうしてそんな言い方するの?!」と非難するのではなく、旦那さんの成長する力を信じて見守ってあげましょう。

どうしても子どものためによくないと思ったときは、最初に旦那さんを肯定する言葉がけをしたうえで「私は〇〇と思うのよね」という風に柔らかくお願いすると、彼の心に届くと思います。    

 

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