「人間みな平等」と言いますが、
どんなものを先祖から受け継いで生まれてくるかは人によって様々です。
生まれた時点で
プラスの遺産をたくさん持っているか、
マイナスの遺産をたくさん持っているか、で
その人の人生が変わってくるんです。
両親、祖父母、曽祖父母・・と代々、夫婦が愛し合い
信頼しあって夫婦としての絆をしっかり築いてきたなら、
子孫もあまり苦労せずに幸せな結婚生活を送れるでしょう。
しかし、残念なことに
夫婦の関係で憎しみや不信、恨み、葛藤などが多かった場合は、
子孫の人生にどうしても結婚がうまくいかなかったり、夫婦に
愛せない、愛されない、信じられない・・という問題が出てきやすくなります。
クライアントさまの中でも、
すぐに結果を出してスパンと幸せになっちゃう方もいれば、
ご自分は本当に見違えるほど変わられてがんばっているのに
なかなか修復が難しい方もいらっしゃいます。
幼いころからご両親の不仲を見てつらい思いをされて、
お母さんの暴言に死にたいくらいの苦しみを受けてきたＡさん。
ご本人も生きづらさを自覚しておられて、
カウンセリングでものすごく変わられました。
本当に、私が感動するくらいに・・。
でも、ご主人が内面に恨みつらみをいっぱい抱えていて、
それをＡさんにぶつけています。
親への不満や人生うまくいかないことを
自分が向き合う勇気がなくて、無意識に
奥さんへの怒りにすり替えているんですね。
半年以上もがんばってきて、もう彼女はご主人に
無視されても、暴言を吐かれても、物を投げつけられても、
気持ちが揺れることなく、逆にそんな彼を
「かわいそうだな、どれだけ苦しいんだろう・・」
と思えるようにまでなったのです。
もうこれ以上彼女にはやることがありません。
後はご主人の心の回復を見守るだけなんですが、
これがなかなかつらいんですよね・・。
中高生の男の子が荒れ狂っているのを見守るお母さんのような心境です。
反抗期の子どもって、
親が何をやってもとにかくムカつきますよね・・。
自分でも訳が分からないくらい怒りでいっぱいになって・・
でもＡさんは、自分もそうだったので、
彼のその気持ちがよく分かるんだといいます。
結婚相手は自分で選んだようではあっても
ご先祖や目に見えない赤い糸によって結ばれた関係です。
だから夫婦には、
人間としてやるべきことをやった後は、
「人事尽くして天命を待つ」と言いますか、
天に任せてすべてをゆだねるような心が
必要じゃないかな、と感じています。
一筋縄ではいかない人生ですが、
苦しんでいる人には、大きな使命があるんですね。
問題が大きければ大きいほど、先祖の期待が大きいと言えます。
先祖から大きな使命を託されている人は、
それだけの器がある人なんです。
ちょっとそこらではぺしゃんこにならないエネルギーの強さだったり、
他人の気持ちが痛いほど分かる共感力だったり・・
そして、その問題を乗り越えた後には、
必ずもっと大きなギフトが待っています。
いつ、どんな形で乗り越えられるかは誰にも分からないけど、
どんなことがあっても絶対に乗り越えられる、
ということだけは確かです。
誰でも、自分に解決できない問題は与えられないし、
愛のある取り組みをするなら必ずその問題によって
あなたの人生に恩恵をもたらします。
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