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夫婦のあいだにすれ違いや葛藤が起こる原因のひとつに、

それぞれの価値観の違いがあげられます。

価値観は、生まれ持った自分の性格や育った環境・経験から

創られてきた、ものごとを推し量るモノサシです。

夫と妻は出会う前は全く違う親の元で、違う環境で育ったの

ですから、当然価値観がちがいます。

一方が「当然こうであるべき」と思っている常識が、もう一方

には全くそうではない・・ということが、一つ屋根の下でよく

起こります。

 

私のお話をしますが、

ある年の結婚記念日のことです。

ちょうど日曜日でした。
育児も一段落着いた頃だったので、私としては旅行やホテルで
食事なんて豪華じゃなくてもいいから、感じのいいレストランで
夕食でもしたい・・と思っていました。ところが、当日の朝、夫は友達から誘いの
電話がかかってきて、外出してしまったのです。
夕方には帰ってくるだろう・・と思ってると、夫から
「ちょっと遅くなる。」とのメール・・
「今日何の日か分かってるよね?今すぐ帰ってきて。」
とメールしましたが、結局帰ってきたのは夜11時をすぎてました。さすがに悪いと思ったのか、手には大きなケーキ箱を持って・・。

でも、私は失望と怒りをどうすることもできず、
そのケーキ箱を掴んで壁に投げつけてしまったのです・・!

夫はあっけにとられた表情で、だまって床を掃除していました。

それ以来、夫は時々お土産に買ってきていたケーキも、
ぱったりと買ってこなくなりました・・^^;;

今思えば、二人の「モノサシ」の違いだったのです。

私は「記念日は二人でお祝いするのが当然」と思っていました。
ところが、夫にはそういう「モノサシ」がなかったのですね。

夫は、自分の誕生日も忘れるくらい、

記念日というものに価値を置かない人です。
彼の両親は共働きのうえ大家族だったため、
忙しくて記念日を特別に祝う習慣がなかったそうなんですね。
たまたまタイミングが合えば祝う、みたいな・・。
だから、記念日をすっぽかしたからといって、
妻への愛がない、という訳ではなかったのに、
私の「モノサシ」ゆえに勝手に失望していたのです。
長い間、生活を共にする夫と妻。お互いよく似た価値観は何か、違う価値観はどんなものが
あるか、よく理解する必要があります。

自分の持っている「モノサシ」は世界の常識ではないかも
知れないし、絶対的に正しくはないかも知れません。

そのモノサシゆえに夫婦の仲にひびが入るのなら、
思い切って手放すことも必要なんですね。

そうすれば、自分の心がラクになり、
葛藤やすれ違いの頻度もぐっと減ってきます。
「愛されていない」という思いは、もしかして
あなたのモノサシからくる思い込みかも知れません。